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団体概要

設立の経緯

学校だけでは解決できない教育課題を解決するために。

2020年6月に公立中学高等学校を定年退職した教員OB3人で当NPO法人を設立しました。私たちは現役時代に学校だけでは解決できない教育課題に直面していました。そこで退職後の時間をこれらの課題の解決のために費やすことができないと考えました。40年近くの教職生活で得た教育技術や教育的見識を生かして学校をサポートし、生徒たちに必要な教育機会を作りたいと2021年4月から東灘区で学習支援事業を始めました。
2022年4月に長田区にも教室を開設して現在2か所での学習支援事業を実施するに至りました。

設立の理念

設立理念は「すべての人に基礎学力と自己肯定感の育成」を掲げています。

当NPOの法人名は「夜間中学」の名を冠しています。これは私たちが夜間中学の運営を最終的な事業として目標にしているためです。公立夜間中学を補完して機動的に必要とする地域に同等の教育を行うことができるよう夜間中学のサテライトとして昼夜間教育組織を運営することです。
現在は夜間中学との共有する教育のセイフティネットという観点で経済格差と教育格差の解消を目指し学習支援事業を実施しています。
経済的ハンディにより塾に通うことができない生徒に無料塾を主宰し学力習慣の身に付けて学力の向上を目指しています。地域に根ざした子供の居場所づくりと基礎教育保障のための教育版の子供食堂として捉えて活動を始めました。

事業目的

勉強すれば成績を上げることができた、という成功体験を。

学校に通っていれば勉強ができて安心であるという考え方が一般的だと思います。しかし今日の教育課程における多くの教育内容を生徒たちが学力として定着させるには学校の授業だけでは難しいと言えます。それには家庭での学習や塾での勉強が不可欠と言えます。多くの生徒は塾に通い学校の授業のカバーをしています。一方塾に通えない生徒は「分からない」をそのままにして授業が進行していきます。自宅での学習ですべてを解決することは難しく塾に通う生徒とそうでない生徒の差が広がる一方になります。それが今日の学校の大きな課題でもあります。しかしこのような生徒をサポートするシステムが無く取り残されています。私たちは中学3年生で九九が不十分である生徒やマイナスの計算ができない生徒をこれまで指導してきました。これが現在の学校の現状を表しています。経済的に塾に通わせることができる家庭と通わせることができない家庭の差と言えます。これが経済格差と学力格差に連鎖となっています。それが将来への収入の差となり貧困連鎖となっています。
勉強ができるようになった、勉強すれば成績を上げることができた、という成功体験を私たちは生徒に経験させています。1年間で生徒の態度や勉強に対する意欲が明らかに向上しています。また自尊感情の高まりを生徒自身が感想として述べています。
この事業を始めて1年ですがその有用性を認識し今年度から東灘区の教室に加えて長田区でも教室を開設しました。
地域の生徒に学習指導を実施することですべての子供に自尊感情を持たせ学校での居場所を持ち将来への希望を持てるようにしたいと考えます。
これらが不登校を経験した生徒にも学び直しの機会を提供し、学びのモチベーションを発見して夜間中学での学習に結び付くと考えます。

事業内容

授業内容が「わかる、できる」という自己肯定感を持ち、教室での居場所を得られるように。

当法人は夜間中学の運営を目標にしていますが、同時にすべての人が希望する教育機会を確保する実践活動が基本理念でもあります。そのため経済的理由により学力格差が生まれている現状や様々な理由により登校できていない不登校の状況の解消に対する教育活動を事業として実施しています。
経済的理由により塾に通うことができない中学生を対象に週3回18:00~20:00に学習指導を実施しています。教員OBと大学生の協働により指導を行い経済格差と学力格差の連鎖を解消し生徒自らが希望する進学が叶うよう自己実現を目指します。同時に別教室では不登校等により中学教育が受けることができなかった生徒に各個人の実状に合わせたカリキュラムで授業を実施しています。学齢期の生徒については学校の出席となるよう申請をしています。

私たちは教員OBであるため「学力をつける」ことを1番の目標にしています。学校の授業が分かるようになることで授業内容が「わかる、できる」という自己肯定感を持つことができて、教室での居場所を得ることができます。
昨年1年間東灘区住吉駅近辺で学習支援塾を実施しました。その結果8人の受講生のうち7名が希望した公立高校に合格することができました。生徒たちの感想はこの塾での勉強で成績が伸びた実感や勉強のやりがいをとして記述していました。
この事業の重要性を認識し今年度は5月から長田区の長田公民館を会場にして学習支援塾を開設しました。授業初日より20人の定員がすぐに埋まりこの地区での要望の強さを感じております。

団体の強み

職員OB達が専門的知識を持って実施しています。

校長OB、教員OBが理事として塾の運営にあたり、学生募集や指導法研修、進学対策、保護者との連絡など専門的知識を持って実施しています。また中学校への訪問を行い、生徒募集は学校を通じて行うなど中学校と連携して生徒の情報を共有しています。このような環境下で生徒に寄り添った指導ができます。

助成団体

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